May 19, 2020
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Interview

Woola Interview : グリーンテックの産声

ラトビアの首都リガにて開催されたバルト大国を代表するスタートアップ&テックカンファレンスイベント「TechChill2020」のピッチコンテストで優勝した、羊毛からバブルラップを作るエストニアのスタートアップ「Woola」。その代表インテビューをお届け。
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画像提供 : Woola

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2020年2月17~19日の2日間、ラトビアの首都リガにて開催されたバルト大国を代表するスタートアップ&テックカンファレンスイベント「TechChill」。世界各国のスタートアップが登壇するピッチコンテストでは羊毛からバブルラップを作るエストニアのスタートアップ「Woola」が優勝し、代表であるAnna-Liisa Palatuさんにお話を伺いました。

「Woola」のアイデアはどのようにして生まれたのでしょうか?

私たちのチームは以前、自分たちでオンラインストアを運営していました。私たちは、ECにおいてどれだけのプラスチック廃棄物が発生するかを直接体験しました。毎年世界中で数千億個の小包が送られているこのですが、私たちはそれについて何かをしなければならないなと…。この問題を他の誰かに解決してもらうのではなく、私たち自身で解決策を探し始めたのが始まりです。

私たちは関係者に連絡を取り、エストニア郵便局である「Omniva」から持続可能性における最大の問題はパッケージの充填材(バブルラップ)であることを教えてもらいました。私たちは試行錯誤を何度も繰り返し(スタートアップのように)、最終的には羊の毛を使用するという解決策にたどり着きました。

エストニアでは羊毛の90%が捨てられているという記事を読んだのです。羊毛はふわふわしていて軽いイメージがあり、パッケージの充填材としては最適なソリューションだと思いました。その後、羊毛は温度や湿度にも強く、包装に最適な素材であることがわかりました。

Woolaはどのような課題を解決しているのでしょうか?

ECの包装は、"unrecycled waste" (リサイクルされていない廃棄物)を使用しています。配送時に商品を保護するために発泡スチロールやバブルラップを使用しています。これらの素材は安くて軽いのですが、これの96%は、埋立地にて廃棄されてしまいます。

世界では毎年約1,000億個の小包が送られています。人口130万人のエストニアのような小さな国でも、毎年8000kmのバブルラップ廃棄物が排出されています。この問題を解決するために、私たちは羊毛から保護包装を作ることで課題を解決したいと考えました。

羊毛は現在、"使われない資源"であり、ヨーロッパ全土でその大半が捨てられています。(エストニアでは年間153トンの羊毛が廃棄されています)。羊毛は天然で堆肥化可能な素材で、温度や湿度への耐性など多くの利点を持っています。

Woolaのパッケージは、通常のバブルラップと同等の安全性を配送中に提供します、バブルラップと異なる点は環境へ有害な影響を与えないこと。当社の製品は動物にも優しい素材です。当社では羊を一切飼育していないため、既存の産業からの残毛のみを使用しています。また、羊は毎年1~2回毛刈りをする必要がありますが、それを怠ると羊の健康に深刻な問題が発生します。

EC業界は、循環型の経済理念が求められています。これこそが、私たち「Woola」が行っていることであり、誰かの廃棄物を利用して、廃棄物を減らすプロダクトを生み出しているのです。

最初のプロトタイプはどのようなものでしたか?

私たちは、2019年10月にタリンで開催されたClimathon Hackathonに参加しました。その時、最終ピッチのために用意したものは(非常に)ミニマムなプロトタイプでした。しかし、そのプロトタイプのシンプルさは決して問題にはならず、なんとかClimathonで優勝することができました。

その後、私たちはプロダクトフォーカスになりました。最初のプロトタイプは、羊毛をフェルト状にして構造体にしたものでしたが、才能あるデザイナーとマーケットからのフィードバックのおかげで、すぐに次のプロトタイプへと発展しました。2つ目のプロトタイプは、バブルラップの代わりに使用できる羊毛シートでした。現在は3つ目のプロトタイプ、商業的利用が検証できる商品を開発しています。

現在、私たちは2種類の製品を開発しています。羊毛の保護用封筒(化粧品、本、電子機器などの小さなもの用)と羊毛シート(大きなものを包むのに適しています)です。

この体験を通してどういうことを学びましたか?

プロダクト開発での最大の学びは、「お客様と話すこと」です。実際のお客様からのフィードバックがあったからこそ、私たちは早く改善することができました。また、無料で配るのではなく、サンプルオーダーで販売するようにしたことで、商品の価値や価格設定について多くの意見を得ることができました。

「Woola」のビジネスモデルについても少し教えてください。

「Woola」はB2Bビジネスで、2種類の製品を販売しています。現在はエストニアで試験的に販売を行っていますが、今後はヨーロッパの大手EC企業をターゲットに拡大し、その後、世界各国に展開していく予定です。世界中で「シープウールの包装」が当たり前になること、これが私たちが描く社会です。

「Woola」チームにとって、次のステップは何ですか?

現在、私たちはエストニアの市場でソリューションを試していますが、今後はより多くのフィードバックを集めて、製品をグローバルに展開できるようにしたいと思っています。また、大量生産を可能にするための生産設備の準備をしており、そのための資金調達を行っています。インパクト投資や、グリーンテックのスタートアップの成長を目指す投資家とディスカッションを続けていく予定です。

最後に「グリーンテック」産業の課題をどのように捉え、どのような希望を持っていますか?

ミッションドリブンのスタートアップで働くということは、以前はボランティアや慈善事業という誤解がありました。グリーンスタートアップは、売り上げなどビジネスのポテンシャルが評価されにくく、資金調達も難しくなっていたような気がします。(でも実際は、そうではありません。)

インパクトドリブン、グリーンテックが様々な場面で取り上げられることによって、一般の人々だけでなく投資家も計り知れないビジネスの可能性を持っていることに気付いてくれたことを嬉しく思います。

私たちはTechchillのFounders Fiftyピッチコンテストに参加しましたが、グリーンテック企業としてなんとか優勝することができました。これはグリーンテック業界全体にとって大きな勝利であり、インパクトを重視したスタートアップのコンセプトが現実のものになりつつあることを証明していると考えています。

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