Jul 7, 2020
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消費者の思考に合わせたEC展開がD2Cブランドに改革をもたらす理由

これからのD2Cブランドは、消費者に提供する購買体験とその方法に関して、新しいマインドセットを取り入れなければならないだろう。
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EC業界は、私たちにとっての「新しい現実」においても成功を収められるような準備をしている。人々はこれからもオンラインで買い物を続け、そしてまたオフラインと比較してもより消費の量は伸びていくだろう。ECにおける購買体験を、「ヒューマナイズ」(=Humanise)、つまり個々の消費者の思考に合わせたものにできるブランドは、今後この業界においてその頂点に登りつめることができるだろう。

(COVID-19のパンデミック下で)オフラインの店舗が閉鎖を迫られたとき、多くのライフスタイルブランドはオンライン販売に注力せざるを得なかった。この業界ではアップストリームでもダウンストリームでも、あらゆるシーンでデジタル化の流れが加速しており、この状況において各ブランドは実際の店舗と同じように、オンラインでも消費者にコネクトできるような方法を模索している。

これまで、美容やスキンケア、スポーツアパレルなど、大手のライフスタイルブランドの多くは、オンラインでの売上高がオフラインのそれとは比較にならないほど小さな規模であった。このオフラインに頼りきっていたビジネスは、今後失うものも多いが、一方で新しい時代に迅速に対応することでこそ得られる何かも多くあるだろう。

これらの企業は、顧客が真に求めているものは何かをヒアリングする中で、遅かれ早かれECのポテンシャルを最大限に活かす必要があるということに気づき対応に迫られている。

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私たちがECコンバージョンのために展開するプラットフォーム「Zengage」では、ブランドがオンラインにおいても商品についての消費者の声を集め、分析し、ディスプレイできるようにしている。私たちは、クライアントとのやり取りの中で、世界中で愛される巨大なブランドでも、オフライン店舗の閉鎖せざるを得ない状況下で、ウェブ経由の販促に苦戦している企業があることに驚かされている。

そんな理由もあり、私たちはブランドが消費者のEC体験をナビゲートするための新しい方法を考え、オンライン経由で消費者にコネクトするための新しいマインドセットを提案しているのだ。

成功するECになるために

小売業界はこれまでにない消費者行動のシフトを目の当たりにしている。多くの人々の生活が孤立したものになっており、私たちはオンラインにおける人間関係のニーズを満たすために、ソーシャルメディアやZoomといったツールを使って適応を試みている。

この全く新しい「ヒューマン・エンゲージメント」とも呼べるフレームワークの中で、ECは消費者の購買体験(=shopper journey)をより個々人の思考や嗜好に寄せ、そして成功を収めることができるだけの行動性と流動性を持っている。もはやオンラインで何かを販売することは、これまで以上に簡単になっているのだ。

各ブランドがウェブサイトやマーケットプレイスの「リスティング」強化に奔走してしまっている中で、そのほとんどの小売業者はオフライン店舗における評価がオンラインでは過大であるということに気づいていない。

とある調査では、人々の購買行動は、オフラインでもオンラインでも機能的には同じであるということがわかっている。Googleによると、オンラインにおける買い物客の81%がレビューを見ているが、一方でオフライン店舗の買い物客も、またその82%がオンラインレビューを読むためにわざわざ携帯電話を取り出しているという。

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確かに、オフライン店舗では顧客とコネクションや信頼を築くための感覚的な購買体験を提供することが多かったが、一方で今日における消費行動はオンライン上と同じように「ソーシャルバリデーション」(口コミや有名人の評価など、集団心理によって決まるバリデーションモデル)に基づいていることが多い。

最近では、「Glossier」や「Away」、「Rent the Runway」、「Lush」といったいわゆるライフスタイル・ユニコーンが勢力を拡大している。これらのブランドは、ほぼ全て前述の「ソーシャルバリデーション」のモデルをトリガーとして成長してきた。つまり、(消費者による)顧客体験、写真、動画、といったものをブランドストーリーに取り入れるという(この時代においては)非常に素晴らしい手法である。

2018年、「Glossier」と「Away」は、それぞれ約300%と200%という成長率を達成し、世界中のECの平均である18%を大きく上回った。

また、とある調査によると、特にZ世代の買い物客にとっては、商品購入前のタッチアンド・トライ(試着など)はあまり重要ではなくなっているという。そしてその反面、レビューや体験談、ブロガーのおすすめなど、顧客自身が生み出したコンテンツ(=CGC)がますます重要度を増しているようだ。

ECをヒューマナイズする

「ヒューマナイズ」(=Humanaise)とは、何かを人間的に寄せたり、性格を人間的にすることである。ECのコンテクストにおいては、人々がオンラインで繋がる中で、(個々人に対して)より深い関係を築くということを意味している。

デジタルエージェンシー「R/GA」のAPAC担当EVPマネージングディレクターであるTuomas Peltoniemi氏は「最高のディジタル体験というものに重きを置いている企業は、そうでない企業に比べて最大で4倍もの利益を期待できます。そしてそのためには、個々人の人間性を軸とした、より最適なECにおける購買体験を構築することが鍵となるでしょう」と述べている。

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「Glossier」と「Away」が採用したグロースモデルは、人々がオンラインにおけるそのブランド自体や商品の体験をどのように言うのか、といった流行りを重視している。ピアレビューやポジティブな体験を活用することは、ECの成功における重要な軸になるからだ。

顧客自身をブランドの「声」、つまり広告塔にすることによって、オンラインでの購買体験を、デジタル上のフラットなものから、より人間的なエンゲージメントを持ったものに変えることができる。残念ながら、ほとんどのECサイトは「ソーシャルバリデーション」の価値をまだ十分には理解していない。だからこそ、今日のテクノロジー優先のマーケットが続けば、オフライン店舗で消費者が体験していた人と人との繋がりを失ってしまうこともあり得るだろう。

その点において、Amazonほど消費者のトリガーを把握することに投資している小売業者は他にいないだろう。彼らは、カスタマーレビューのインターフェースにおける重点を、他人の購買体験をそのメリットや引用、役立つコメントとして抽出してまとめるという点においている。

買い物客は、ブラウザで無数のタブを開いて調べずとも、ただ購入前に他人の購買体験を理解さえできれば良いのだと考えている。Amazonはそのことを理解しており「あなたの貴重な時間を無駄にはしませんよ」というメッセージを顧客に示しているのである。

消費者の声を検討するカスタマージャーニーのもう一つの好例がスキンケア・コスメ分野における「Lush」である。「Lush」はシンプルながらも説得力のある顧客のレビューを商品のリストと共に掲載することによって、「カスタマー・ファースト」の姿勢を示しているのだ。

親近感の持てるユーザーが「今までで最高のクレンザーよ!」と言っているのをみれば、そこに説得力が生まれるのである。「Lush」はその顧客に対して「あなた方が何をどのように感じているのかを大事にしています」と伝えているのだ。

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これらの好例は「ヒューマナイズ」的なアプローチの価値を示すものであるが、残念ながら、未だこれらは「当たり前」ではなく、あくまでも「例外」であると言わざるを得ないだろう。

未だ多くのECサイトで、ゴチャゴチャな配置のプロモーションバナー、密集していて読みづらい商品説明、ページの下部に隠されてしまっているレビューなどを目にする。これらのサイトでは、消費者はスクロールや検索、フィルタリングといった作業をしなければならない。

COVID-19は私たちを「ハイパーディジタイゼーション」の領域に導いており、もはやそこに既存の環境を維持するという選択肢はないだろう。これまでのように、マーケティングやキャンペーンの中で捏造されたストーリーをブランド自身が語ったところで顧客は誰も信じないだろう。その代わり人々は、ソーシャルメディアでシェアされる個人的なストーリーや、友人のオススメ、もしくはECサイトに掲載される有益なレビューをますます信頼するようになっているのだ。

離れていても、ディジタル上でも、人と繋がることはこれまで以上に簡単になっている。私たちは、この業界が商品のあり方をどのように捉え、オンラインで宣伝するかというマインドセットや姿勢をこの機会に一新して欲しいと考えている。

それまでのストーリーと自社のウェブ上の資産の間に強力な架け橋を作りあげることのできるブランドこそが、これからの業界をリードしていくことになる。顧客自身が生み出したコンテンツ(CGC)を活用してECにおける購買体験を「ヒューマナイズ」できたブランドが、このパンデミックが去った後のD2C業界における勝者となることは間違いないのだ。

画像出典: Cam Morin on Unsplash

翻訳元: Why humanising e-commerce will be the game changer for DTC brands

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