Contxto - Contxtoで取り上げているスタートアップ企業は地域に根付いたスケールアップを志向することが多いが、時には、米国やヨーロッパなどの他の市場に進出することもある。また、稀ではあるが、アジアに進出することもある。
起業家のCésar Noda氏は、事業展開の場がブラジルであろうが韓国であろうが成功は可能であると語る。同氏は昨年、VRGlassの代表として、K-Startup Grand Challengeに参加した。
仮想現実(VR)、拡張現実(AR)技術に特化した同氏のスタートアップは、アクセラレーションプログラムを通じて、韓国市場への展開の足掛かりを作り、最近、現地にオフィスを開設することができたという。
韓国がコロナ禍における迅速な対応において、諸外国から高く評価されているのは周知の事実である。そして、コロナ禍において国家基盤が大きく揺るぐことを阻止できた結果が、スタートアップの誘致に繋がっているという。最新版の「K-Startup Grand Challenge」の応募プロセスにおいて韓国情報通信産業振興院(NIPA)のTaeyeol Kim副理事は次のように述べた。
「今年のプログラムが開始されて以来、世界中から応募者が増加しているが、これは私たちのプログラムがどれだけインパクトのあるものであるか、また、このコロナ禍において韓国が他に類を見ない好立地であることの証だと思う」。
ブラジル出身のCésar Noda 氏は、このような不確実な時代において安定的な国でビジネスを行う事の大事さを訴える。
「パンデミックは私たちのビジネスに大きな影響を与えたが、ここ数ヶ月の混乱の中で、安定した国である韓国で存在感を発揮できていることのメリットを実感した」と述べる。
Noda氏は、ソーシャルディスタンスとリモートワークの流れは、現実世界とテクノロジーを繋ぐことに関する人々の関心を強めていると語る。
「ブラジルでは、当社のクライアントはこれまで以上にXRの可能性に興味を持ちつつある。一方、韓国では、VR/ARの知名度が既に高まっており、教育、スマート工場、エンターテイメントなどに広く展開されていることから、これらの技術への関心や需要は5Gによって更に後押しされるだろう」と加える。
同社はアジア圏での更なる発展を目指し、韓国および周辺国でのパートナーシップの構築を急いでいる。中南米出身スタートアップの挑戦はまだまだ続く。
翻訳元:Beyond Brazil, how one entrepreneur scaled in a market far from home