ナイジェリア、インターネットの新規契約数が250万件に到達

2020年4月のロックダウン以降、インターネット加入者数が急増しているナイジェリア。この増加状況にはどのような外部環境の変化が寄与しているのか。各通信事業者の加入者数やシェアなどの情報を交えて解説する。
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2020年4月の新型コロナウイルスの影響によるロックダウン以降、ナイジェリアではインターネット加入者が急増している。

ナイジェリア通信委員会(NCC)のデータによると、ナイジェリアのインターネット加入者数は2020年3月から490万人増加し、1億4070万人まで到達したとのこと。

加入者数は通信事業者によってまちまちであり、加入者数の急増はGloのパフォーマンスによるところが大きかった。

Gloは、4 月には200 万人以上のインターネット加入者を新規獲得した。また、続く5月には100万人以上の加入者を獲得し、両月で計300万人以上の加入者を達成した。

Gloに続いたのは意外にもMTNだった。MTNは4~5月の間で計150万人の加入者を獲得している。Airtel は、4 月の加入者数がわずか 4 万 1,000 人、両月の加入者数が 49 万 9,225 人だった。

他の通信事業者が好調を見せる中、9mobileはロックダウン中にインターネット加入者を失い、4月と5月には、それぞれ204,000人と302,000人が減少した。

9mobileはこの反省を受け、経験豊富な新しいCEOの任命を計画しており、経営基盤の立て直しを図る予定である。

加入者増加とロックダウンの因果関係は不明?

2020年第1四半期のAirtelとMTNのレポートでは、両社とも2020年3月末におけるインターネット利用が急増したことについて言及している。一方、両社ともこれがロックダウンの影響だったかどうかについては触れていない。

また、Gloも年初以降のインターネット加入者の急増は認識しているものの、ロックダウンとの直接的な因果関係については言及していない。

一方、定性的ではあるものの、オフィスやイベント会場、教会などが閉鎖されたことで、オフライン交流を主軸としていた層の多くがオンライン化を遂げたといえるだろう。 ビデオ会議やZoom、Meet、Skype、Youtubeなどのストリーミングプラットフォームも人気を博している。

Eコマースプラットフォームを運営するJumiaは、複数の加盟店がJumiaプラットフォームへの登録を希望していることを明らかにした。既存プレイヤー以外にも、PaystackやFlutterwaveなどのフィンテック新興企業が独自のeコマースプラットフォームを立ち上げ始めている。

また、政府の会議のオンライン化も加速している。

これらはすべて、ロックダウンによって徐々にデジタル化が進んでいることを示唆している。

一方で、パンデミックの経済的影響は厳しく、4 月以降、新規加入者のうち何人がアクティブな状態を維持しているのかは明らかになっていない。

翻訳元:Nigeria hit 2.5 million new Internet subscriptions during the lockdown

記事パートナー
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執筆者
松尾知明 / Tomoaki Matsuo
中小企業診断士 / Web Writer
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