Contxto - 中南米のテック系スタートアップは、市場シェアと資金を獲得するためだけに競争しているわけではない。多くの最高の人材を惹きつけてこそはじめて成功と言える。
LinkedInは、2020年版会社員がメキシコで働きたいと思うスタートアップ企業のランキングを発表した。
ランキングの作成には、メキシコ国内の1,500万人のユーザーデータを使用している。変数としては、従業員の成長率、求職者の関心度、スタートアップと従業員のエンゲージメントレベルなどが含まれている。
コロナ禍がもたらした雇用市場と業務の破壊的な状況を考慮すると、上位にランクインした企業の価値はより高くなってきていると言える。
昨年と比較すると、いくつかの企業が引き続きランクインしており(Runa, Kavak, Credijusto, Konfío, Bitso)、一方でClip, Kueski, Conekta, Luuna, Kubo Financieroのような企業がランク外に落ちている。
それでは早速ランクインした企業を見ていこう。
E-grocer(食品Eコマース)を運営する Jüstoは、1,200万ドルのブリッジラウンドで資金を調達したばかりで、ここ数ヶ月でメキシコと中南米の他の地域に拡大している。同社は年末までに、主に総務、物流、エンジニアリング分野で200人規模の人員を採用する方針である。
メキシコシティを拠点に中古車売買プラットフォームを運営するKavakは好調である。LinkedInのランキングで2位を獲得したことに加え、アルゼンチンのCheckarsとの合併により、急成長を遂げている。中南米におけるシェアNo1.を目指している。
中小企業向けに(SME)にマイクロローンを提供するFinTech企業・Credijustoは、2019年の6位から2020年には3位に上昇した。コロナ禍においてメキシコの飲食業が破綻に追いやられているが、同社はこれらの企業の救済のため、UberEatsと提携することを発表した。
もう一つのFinTech企業であるKonfíoは、2019年の1位の座から4位に転落した。同社はCredijustoと同様、中小企業向けにマイクロファイナンスを提供している。LinkedInは、同社が提供する従業員のウェルビーイングを担保する「Konfío Kare」プログラムを賞賛した。
AirbnbやDropboxへの出資で有名なYコンビネータから支援を受ける moonsは、歯科矯正を提供するスタートアップである。同社は来年初めにチリ、ペルーへの進出を計画中である。
Bitsoは今年ランキングに入った唯一の仮想通貨テック企業である。昨年から2つ順位を上げた。Bitsoはメキシコシティに拠点を構えているが、今年はアルゼンチンにも進出し、次はブラジルにも進出する準備をしている。
HRソリューションを提供しているRunaは昨年から7位の座をキープしている。LinkedInのレポートによると、同社は今後12ヶ月以内にチームを50%成長させる計画であるという。
プライベートモビリティスタートアップ Urbvan は、コロナ禍において、安心・安全な人員輸送を通じて多くの企業との取引数を獲得した。今後はメキシコのより多くの地域に路線を拡大し、国内での存在感を高めることを目標とする。
Fintech alboは、リモートワークの導入に全く抵抗が無かった企業である。オフィスに来たければ来ればよい、バケーション先で仕事をしたければそうすればよい、という方針を立て、スタッフの働きやすさを劇的に向上させた。
貨物輸送プラットフォームを運営するNowportsは、コロナ禍において物流テックがグローバルサプライチェーンの混乱を緩和させる力があることを示した。1年前に上陸したチリでは、シェアがどんどん拡大している。同社は一貫したスクラムミーティングにより業務を円滑に進める秘訣を知っている。
翻訳元:LinkedIn’s 2020 top 10 startups to work for in Mexico