Jul 20, 2020
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投資家の大規模離脱が生じる中、旅行・観光系スタートアップはどのように生き残っていくべきか

COVID-19による需要の低迷を受け苦境に立たされている旅行・観光系スタートアップ。継続的な成長が見込まれている業界ではあるものの、投資家による一時的な大規模離脱が生じ、倒産に追い込まれている企業も多い。旅行・観光系スタートアップの生き残りをかけた施策ならびに今後の展望について解説する。
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COVID-19の影響で旅行・観光系スタートアップが苦境に陥っている。これは、旅行・観光需要の低迷を受け、投資家の興味が離れていってしまったことに起因している。

旅行・観光需要が急増していた2013年から2019年までの期間、同業界は機関投資家の中でも注目の的であった。

2013年の総投資額が14億ドルであったのに対し、ピーク時には303億ドルに到達するなど、年平均成長率48%と驚くべき伸びを実現していた。

さらに、投資家のポートフォリオに占める旅行・観光事業の割合は5年間で2%から18%に成長していた。

しかし、残念ながらこのブームはCOVID-19発生のために終焉を迎えることとなった。

投資家による大規模離脱

2020年上半期には、旅行・観光系スタートアップ企業への投資額は42%減少し、取引総数も25%低下した。新規取引がほとんど発生していない中、キャンセル率ばかりが伸びている状況である。

この外部環境変化を受け、スタートアップの経営方針も劇的に変化している。半年前までは事業拡大のために積極的にキャッシュを投じていたものの、現在では財務基盤を守るための経営に回っている状況である。

関連記事:トラベルテック系スタートアップTravelhorseが新領域への進出でパンデミックを乗り切る方法

この影響を受け、航空業界と投資家は過去最大級の損失を被っている。2020年6月には、世界の株式市場の急落により、デルタ航空の投資家は26%以上の株価暴落を経験した。アジア市場では新規参入数が減少している中で事業撤退が急増している。

また、投資家の嗜好の変化は、アジアのスタートアップ企業の資金調達ラウンドにもプレッシャーを与えている。オンライン予約スタートアップのTravelokaは、新規ラウンドの資金調達に苦戦していると主張しており、直近のラウンドよりも17%以上低くなっている

資金調達難に陥っているのはTravelokaだけではない。Airbnbでさえ、資金難に遭遇した。オンライン旅行予約プラットフォームが約20億米ドルの負債を抱える中、支援に名乗りを上げる機関投資家が表れていない状況である。

ビジネスモデルの変革

多くの旅行会社は一時的にコアビジネスモデルを変更し、純粋な旅行ビジネスではなく他の産業に投資する方向に向いている。例えば、既存プラットフォームの幅広い顧客層と強力なオンライン流通を活かし、FMCG市場への参入を考えているケースも多い。また、一部のスタートアップ企業は、COVID-19の影響が比較的少ないオンライン食品業界への参入を決めている。

KKdayは、2019年まで3年連続で急成長を遂げたオンラインツアー予約プラットフォームであった。しかしパンデミック発生以降、旅行者のキャンセルが相次ぐ中、ビジネスモデルの変革を迫られた。

KKdayはこの状況に対して速やかな対応を決め、既存プラットフォームを利用したお土産や食品の販売事業を始めた。旅行以外の商品の収益がKKdayの倒産を救い、現在は総収益の約50%に貢献している。

香港のKlookは最近、ツアー予約サービスを休止し、オンデマンドフードデリバリーを提供している。新機能を追加し、顧客がレストランでの予約、ミールキットの選択、デリバリーオプションをプラットフォーム内で利用できるようにした。ツアーを予約する代わりに、Klookの顧客は現在、食事や原材料を注文して自宅に配達される。

資源の再分配

旅行・観光業の専門家によると、投資家の撤退は永久的ではなく、2020年末には回復す見込みのようである。 Bloombergは、アジアのオンライン旅行市場は2025年までに129%増加し、780億米ドルに達すると予測している。

ビジネスモデルの変革は、現在の市場状況に対する一時的な対応に留めておく必要がある。スタートアップはいつでも旅行・観光業界に戻ってこれるよう準備しておくべきである。

投資が減少する中、旅行業界のスタートアップは、限られた資金をより効率的に使うための新たな戦略を実行する必要がある。需要が凍結する中、ビジネスエコシステムの改善に投資する時期である。よくある戦略は人員削減になりがちである。

特にAirbnbは今年5月、2020年の収益減少の影響として25%以上の人員を削減したと報じられており、2019年の業績の約50%を占めると予測されている。

東南アジアの多くのスタートアップは、国際需要を拾うのではなく、国内市場にそのリソースを駆動している。

関連記事:レポート:インドネシアのスタートアップは、2019年に旅行テックの資金調達の70%を取った

COVID-19による死者数ゼロのベトナムでは、国内旅行が再開されつつある。ベトナム版AirbnbであるLuxstayは、5月中旬から予約サービスを復活させた。その中で、外国人観光客よりもベトナム人向けのプロモーションプランに力を入れている。

香港では、カルチャーツアーを販売している旅行会社が、700人以上の学生を対象に、目玉となる建物のバーチャルツアーを開始した。このキャンペーンはスポンサーを獲得し、会社に莫大な利益をもたらし、危機を乗り越えることに貢献した。

移動制限が今後も延長される可能性が高い中、仮想旅行サービスはスタートアップが生き残るための一つのキーコンセプトになり得るだろう。

多くの旅行・観光系スタートアップは、パンデミックの厳しい影響を乗り越えるために、良い施策を投じてこれた。来年以降、投資が戻ってくると予想される中、旅行テック業界は輝かしい展望を持って再出発を図れることになるだろう。

翻訳元:How travel startups can survive when investors withdraw

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