近年、西アフリカスタートアップの成長が凄まじい。Techpoint AfricaのWest African Startup Decade Reportによると、FinTech企業は直近10年間で西アフリカにおいて最も多くのミリオネアスタートアップを輩出している。Techpoint Africaレポートでは、過去10年間に累計100万ドル以上の資金調達を行ったスタートアップを詳細に調査している。本レポートでは、100万ドル以上の資金調達に成功させた企業をMillionaire West African Startups (MWAS)と呼んでいる。
FinTech企業はMWASの35%を占めている。またFinTech企業は2010年から2020年の間、最も多くの資金調達案件(24件)を成功させた。
このデータはFinTech企業が世界的に注目されていることを示している。2019年だけでも、世界のFinTech企業は360億ドルを資金調達し、その内、アフリカ企業は4億6,000万ドルを占める。
2010年から2015年までの間、FinTech企業への投資は一般的ではなかったものの、2017年以降、資金調達額は287%増加した。
特に決済サブセクターは、過去10年間でFinTech全体の70%近くの資金を占めており注目すべき領域である。ただしこれは、西アフリカ起業家の多数が決済セクターの発展に注力してきたことを考慮すると、驚くべきことではない。
このようにFinTech企業は多くの投資家を惹きつけている状況ではあるが、まだまだナイジェリアの金融変革の一部を担っているに過ぎない。
ナイジェリアスタートアップのサービスのほとんどは既に銀行口座を持っている富裕層向けである。規制や金融面での制約から、マス市場にサービスを提供するための革新的なソリューションを生み出すことができていない状況である。
規制面や金融面での制約はつきないものの、FinTech企業が今後発展し、大衆向けサービスが確立されることが期待される。
翻訳元:The fintech sector made up 35% of Millionaire West African Startups in the last decade