ニューノーマルの常識:EdTechの最新スタートアップトレンド

十年前から注目を集めてきたEdTechだが、コロナにより必要不可欠なものと成りつつある。教師、親、生徒としてどのように教育・学習に向き合うべきか、最新のEdTech情報をアップデートせよ。
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新時代の生徒はデジタルの時代に生まれている。新時代の親は赤ちゃんの泣きをやめさせるためにiPadを使うなどして、意識してかせずか子供のデジタル認知能力を積極的に高めている。

教育の新しいトレンドは数年前から始まっており、パンデミックでEdTechの流れはさらに加速している。

デジタル教育の最大の課題は生徒のエンゲージメントと注意を得ることだ。zoomを用いた教育でも、生徒は自身の音声をミュートにして、ネットフリックスの映画を見ることができる。

教師たちはEdTechの欠点と向き合う必要はあるが、スクリプトをリアルタイムで生成したり、タダで新しいカリキュラムをアップロードしたり、生徒の成績のデータを分析したりと多くの恩恵に与ることができる。

EdTechはコロナの前は1つの選択肢に過ぎなかったが、今では教師たちに必要不可欠のツールだ。唯一の懸念は先生らがEdTechをでたらめに使ってしまわないか、果たして生徒の成績向上のために体系的に使えるかという点だ。

EdTechは専門的分野であるが、技術/教育/SNS交流の見地から考察するとより良く理解できる。

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(1)テクノロジー

EdTechのコアは学習マネジメントシステム(以下LMS)にある。LMSは正式には養成と学習の記録を追跡・管理するソフトウェアと定義される。評判の良いLMSには「Google Classroom」「Schoology」「Blackboard Learn」「Canvas and Moodle」などが挙げられる。

LMSは親、生徒、先生が学習成績を参照できるプラットフォームである。LMSの中には異なる教育カテゴリーに即して作られたものもある。

例えば、「Google Classroom」と「Schoology」はK-12、もしくはシンガポールの中等教育と同等レベルを対象に設計されている。

基礎読解・計算能力は中等教育までの重要な2タイプの能力だ。幼い時に数学でネガティブな経験を得るとヤングアダルトになるまでその影響を引きずるため、基礎計算能力はなおさら重要だ。

3E Accountingによれば基礎計算能力は競争が始まる前にチャンスを掴みとれるようになるため、起業家にとって重要なスキルであるという。「Google Classroom」は教師がインターラクティヴに、そして遊びのように算数を教えることで、幼いころにポジティブな学習経験が得られるようにシステムを設計している。

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「Blackboard Learn」と「Canvas」は高等教育機関に好まれている。

「Blackboard Learn 」はシンガポールの南洋理工大学、シンガポールのポリテクニック、南洋ポリテクニックとPSBアカデミーで使用されている。「Canvas」はシンガポール大学社会科学学部とイェールNUSで使用されている。

(2)ブレンド型学習

LMSについて話すとき、私たちはオンライン教育を前提にしがちだ。確かにオンライン教育は多くのメリットがあるが、多くの学校はオフラインでの対面授業を教育カリキュラムの主軸に置いている。

ブレンド型教育はオンライン教育とオフライン教育を組み合わせて、教育の異なるニーズや違う生徒に合わせる。

ミレニアル世代が仕事を始めるに連れて、今日の職場環境を反映したブレンド型教育はその重要性を増している。働く人たちはzoomとリアルの職場を行き来している。この働き方はパンデミック後も続くだろう。

オンラインとオフライン教育を合わせたブレンド型教育は古典的な対面型授業よりも俊敏だ。教員は統計システムをLMSに組み込むことで、より深く、データドリブンに生徒を知り、さらに対面でもコミュニケーションを取ることで、生徒とより透明な関わりを持つことができる。インターラクティブな環境は学びを一層楽しくする。

(3)ソーシャルメディア学習

あなたは初期の頃のデジタル教育の課題を知っているだろうか。それは生徒間の交流をいかに誘発するかということだった。ソーシャルメディアはそのような交流の最初のトリガーと成りえた。

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ジョージタウン大学の研究によると96%の学生が少なくとも1つのソーシャルメディアアカウントを持っている。彼らのほとんどが遊び目的でSNSを使っているが、教員はSNSをもっと有効活用するように導くこともできる。

Facebookは生徒も教員も使い慣れているため、ソーシャルメディアベースの教育を始めるには完璧の媒体である。学校はFacebookページを使って、注意や最新情報を伝えることができる。

Facebookはライブストリーミングで授業を放送するのにも効果的だ。Twitterはクラスの掲示板として有効で、インスタグラムはクラスの写真日記を記録するのに効果的だ。

学校は生徒の理想的成長のために、体系的に独自のソーシャルメディア教育の戦略を設計することもできる。ソーシャルメディアツールが山積みになっていることを考えれば、解決策はいくらでもあるだろう。

(4)新しい世界秩序

教育はパンデミックによって進行方向を変えざるを得なくなった。EdTechは十年前から注目されていたが、コロナにより古典的な教師を含めて、皆が導入する必要が生まれた。

多くの研究で述べられるように、もしコロナがなかったら、古典的な教師たちの反対に合い、EdTechはここまで導入されていなかっただろう。

しかしながら、EdTechを自発的に使おうと仕方なく使おうと、前述の3つの基本要素を教育計画に組み込むのが賢明だ。他を無視して、一か所で過度に実行するのは自己破壊的で、最善の方法とはならないだろう。

もしあなたが親か生徒だとしたら、教師が包括的な教育体験を提供しているかチェックする必要があるだろう。

翻訳元:https://e27.co/how-can-edtech-startups-accelerate-active-learning-20201013/

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